シュレッダーダストやミックスプラ、ASRとよばれる物にはプラスチックの他にも 鉄・非鉄金属、電子基板、配線、木くずやゴムなど色々な物を含んでおり、 国内での再利用は限定的です。このような物でも「まぜればゴミ、分ければ貴重な国内資源」と考え、 国内での廃プラスチックマテリアルリサイクルに取り組んでいます。
原料と製品
原料
廃家電製品のシュレッダーダスト | 廃自動車のシュレッダーダスト(ASR) |
製品(廃家電品より)
PP 粉砕品 | PS 粉砕品 | ABS 粉砕品 |
製品(廃自動車より)
PP 粉砕品 | PP 粉砕品 |
社会との関わり
廃家電を処理した後に排出されるシュレッダーダストは一説には年間3万トンと言われており、 また、廃自動車を処理した後に排出されるASRは年間約60万トン(平成27年度)とされています。 これらは、セメントの原燃料や埋立処分されていますが、CO2の排出や埋立処分場の逼迫などの 問題を抱えており、これらへ対応がメーカー各社に対し求められています。
また、家電リサイクル法や自動車リサイクル法により回収された物は、再資源化工場に送られ再利用可能なパーツや 冷媒フロン、エアバッグ等が取り除かれたあと、粉砕され鉄・非鉄と言った金属分が取り除かれます。もちろんメーカー 主導で運営されている再資源化施設でもリサイクルへの取り組みは行われており、家電リサイクル工場で取り除いた プラスチックパーツは材質毎に分けられ粉砕等の処理が行われた後に新製品の一部に利用されています。また、 事故車等のバンパーは自動車工場などから集められ粉砕などの処理を行い、バンパーに生まれ変わっています。
一般的にリサイクル券や処分費と言った形で使用者はこの費用を負担しており。自動車リサイクル料金では ASRの処分費用の割合が50%前後のウエイトを占めています。このことから、シュレッダーダストの再資源化は逼迫する 埋立処分場の問題やCO2排出量の削減だけでなく、将来的には処分費用の低下に貢献する事も期待できます。
弊社では、再資源化施設にて生成されるシュレッダーダストからプラスチックを回収・分別行うことで プラスチックとして利用可能な状態まで持って行く取り組みを行っています。